今また見直されている“梅干しパワー”の秘密
日本で古くから食べられてきた梅干し。梅の実を塩で漬けた、いわゆる「梅干し」として食べられていた最古の記録は平安時代中期といわれます。古より今日まで食べ継がれてきたのは、“身体に良い”食べ物としての効能を人々が実際に体感してきたところによるのでしょう。
梅干しは、塩で漬けた梅の実を天日干しして熟成させて出来ます。梅の実を塩と一緒に熟成させることで、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸を多く含むようになります。
現在一般的に知られる梅干しの“疲労回復” “血液浄化” “カルシウムの吸収促進”といった効能は、このクエン酸の作用によるものです。クエン酸は、体内の糖質や脂質をブドウ糖に変換してエネルギーとして放出します。この仕組みをクエン酸サイクルといいますが、このサイクルがうまく循環することで、疲労回復や血液循環に良い影響をもたらすのです。
梅干しの抗酸化作用も見逃せない効能の一つです。これは、梅リグナンという植物ポリフェノールの一種で、酸化反応を抑制する作用や体内の細胞・組織の酸化を防ぐ働きを持つ成分によるものです。
梅干しは、上記のような健康に大いに寄与する働きをする成分を含む上に、ビタミン類やカリウムや鉄などの栄養素も豊富に含まれており、まさに日本のスーパーフードといえるでしょう。
梅干しパワーを最大限に摂り入れる方法!
梅干しが身体に良い影響を与える効能を、さらに高めることができるのが“加熱”によって生じる成分です。その一つが“ムメフラール”と呼ばれ、梅肉エキスを加熱すると生じます。ムメフラールは人体において血流の流動性を上げることが分かっており、血流改善効果が期待できます。
もう一つは、梅干しに含まれる“バニリン”という、体内の脂肪を燃焼させる働きがあるとされる成分です。バニリンは、脂肪細胞に刺激を与えることで細胞内の脂肪が燃焼する仕組みとなっています。バニリンもまた、梅干しを加熱することで成分の含有量が増加するとされています。
梅干しを加熱する方法は、焼く(梅干しの黒焼き等)、煮るといった火にかける昔からのやり方がおススメです。なお最近では、電子レンジで短時間加熱する方法でも上記の効果が実証されているようですので、まずは自身の生活に合った方法を取り入れてみると良いでしょう。 ちなみに食健では、この“加熱する”ことで得られるメリットに着目した、ペースト状の梅肉加工品(加熱済み)『陽梅』『藻塩梅』を以前よりご提案しています。現代の忙しい生活でも、無添加の梅干しを美味しく手軽に取り入れられる方法として、ぜひお試しください。
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