コラム

今こそ欲しい! “免疫力”

2022/08/31

そもそも“免疫力”って?

日本で2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、“感染症に負けないように免疫力アップ” “免疫力を高める食事”といったような、免疫力をキーワードとする言葉を耳にする機会も増えたのではないでしょうか。

そもそも免疫とは、“疫から免れる”こと、すなわち伝染病などの病気に一度かかったら、二度目はかからない(あるいは軽い症状で済む)抵抗ができる生体反応のことです。免疫は私たちの身体に自然に備わった防御システムで、病原体などの異物から身体を守ってくれています。

今回の新型のウイルスの流行に際し改めて、異物である病原菌と戦う“免疫力”と、その重要性に注目が集まっているといえるでしょう。

免疫力は“腸”がカギ!

近年、免疫力において“腸”が重要な働きをしていることが分かってきています。

それは人間の体全体の免疫細胞の約7割が、腸に集中しているためです。腸は、身体の外部から食物とともに、さまざまなウイルスなど身体にとっての外敵が入ってくる環境でもあるため、免疫機能が集中して備わっています。

腸は人体における最大の免疫組織であり、全身の免疫機能を司っているといえます。

したがって、免疫力を高めるには、腸の健康を保つことが非常に重要ということになるのですね。ちなみに腸の健康が保たれている状態とは、腸内細菌のバランスが整っていることを指します。

免疫力アップのためにできること

免疫力を高めるには、腸を良い状態に保つことが重要だと分かりましたが、具体的にはどうしたらよいのでしょうか。

免疫機能が正しく働くためには、栄養バランスのとれた食事が大切です。タンパク質は免疫抗体の材料となり、ビタミン類や亜鉛は免疫機能をサポートします。また、栄養バランスの良い食事は腸内の善玉菌を増やすため、免疫力を高めることにつながるのです。

味噌

腸の善玉菌を増やすには乳酸菌の摂取が有効ですが、味噌や漬物など日本独自の発酵食品に含まれる植物性の乳酸菌は、ヨーグルトなど乳製品の乳酸菌に比べて胃酸に強いため、これらの発酵食品を摂るのがおススメです。

また、食健が提案する千坂メソッド(※)では、乳製品は身体を冷やす作用があるとしています。腸は冷えていると活発に活動しないため、免疫力という観点からもあまりお勧めできません。同様に、基本的に体を冷やす野菜類や果物、精製された穀物・砂糖・塩なども食べ方に注意が必要です。

食事の他には、質の良い十分な睡眠をとること、適度な運動を行うことも免疫力を高めるために効果的です。

十分な睡眠によって、免疫機能が回復することが証明されており、また運動においては体温が上がって免疫細胞が働きやすくなるほか、ストレス発散にもなります。

こうした身近ですぐにできることを取り入れながら、免疫力を高めていきたいですね。

 

※千坂メソッドについては、コラム「千坂メソッドとは?~“真の健康”を探求するこだわりから~」をご参照ください。